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創建由緒と御祭神
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創建

 千余年前、大和の春日大社の安在所として天児屋根命を奉斎す。その後、大化4年(648)奈良の三笠山から素盞鳴命、龍神姫命を勧請す。和銅3年(710)興福寺東門院領「閼伽桶の庄」となり、慶長5年(1600)関ヶ原合戦以降伊勢領となる。
 当社にのこる南北朝時代文中2年(1373)の棟札にも大和州閼伽桶庄宮と記されており、三殿並立朱塗りの春日造も、明治25年、現在の神明造に改められた。

由緒

 垂仁天皇25年(紀元前51年)天照大神が当地に巡幸された際、この地に鎮座しておられた春日の神と議って川中の巨石を以って伊勢・大和両国の境とした。この話は、隣接する滝の郷が神宮内宮の御厨であるという「神鳳抄」の記事を考えあわせると、当社が興福寺領の西端を、滝野郷が内宮領の東端を示すものとして注目される。
 里人は今もこの巨石を「礫石(つぶていし)」、また、その付近を「堺が瀬」と呼んで慕っている。柳田国男はその著書「日本の伝説」のなかでこの話を取り上げている。
 神社名(水屋神社)・所在地(赤桶)・特殊神事・(水取り)祭神(龍神姫)などすべてにわたって水との関わりがあり、当社の西方約700メートルのところには「閼伽桶(あかおけ)の井」がある。
 旧記・古文書の類にはこの「閼伽桶の井」の神水を二振りの桶に汲み、貞観元年(859)11月9日より春日大社への奉納を始め、天正5年(1577)の兵乱で中絶したとある。しかし、細々ながら神水はその後も当社へ奉納されてきた。
 宮家のご信仰として、一品京極宮家仁親王の胡佐の宮誕生報恩の令旨が奉納されている。
  今日のように賑々しく祭事が取り行なわれるようになったのは皇紀2600年(昭和15年)の奉祝を契機としている。

天児屋根命

国土安泰、産業(農・商・工)繁栄の神であるが、家内安全子孫繁栄、交通安全はもとよ り、災難・厄除け、出世開運に、また合格祈願をする者も多い。

素盞鳴尊

農神・疫神送りなどの信仰が厚い。また学問や縁結び、商売 繁盛、国土安全、国家安泰等にご利益があるとされている。

天照大神

田畑を耕して農作物を産し、養蚕・織物を奨めるなどして衣食住を満たし、安定した国土を経営した神徳に因んで、国土安泰、福徳、開運、勝運などがご利益とされている。

龍神姫命
(龍神さま)

閼伽桶の井の主祭神

神功皇后

縁結び、子授け、安産、商売繁盛、家内安全、または厄除け長寿のほかに受験祈願や芸事の上達祈願などがある。

櫛稲田姫命

国家隆昌、五穀豊穣、商売繁盛、学業成就、縁結びなどがある。

蘇民将来

盗難除け、火災・疫病除け。

誉田別尊

応神天皇。家内安全、交通安全、厄除け、開運をはじめ、開拓、航海、漁業の守護および安産、受験祈願などがある。

多紀理姫命
市杵島姫命
多岐津姫命

この宗像三神は、陸上、航海安全の神であり、ついで漁業・運輸のほか、五穀豊穣や国家平穏の祈願も多い。

武内宿禰

長寿の神。経済、商売繁盛の神でもある。

豊玉姫命

海上安全、開運厄除け、縁結び、安産など。

大山祇神

国土安全、国家安全、家内安全をはじめ、商売繁盛、開運、延命長寿、縁結び、夫婦和合、子育て、厄除けなど、また古来武門の守護神とされていた。美人の守護神とされることもある。

宇賀之御魂神
(お稲荷さま)

商売繁盛、家内安全、火災・災難除け、子孫繁栄、芸能上達など、その他多彩である。

加具土神

鉱山、粘土、灌漑用水など、農耕、工業の発達を促した神であるので、鉱業、製鉄、農機具・包丁などの守護神となり、金銀財宝守護、金運、招福、鎮火、火防の神として知られている。また縁結び、夫婦和合や性力増強をご利益とすることもある。

乙加豆知命

飯高氏の祖先神・作滝の滝野神社に祀られていたが、明治四十年に水屋神社に合祀される。

菅原天神

ご存知、学問の神様。